2023年5月31日(水)~7月22日(土)まで、
上野の森美術館にて開催中の特別展「恐竜図鑑―失われた世界の想像/創造」のプレス内覧会へ行ってきました!
従来の恐竜展といえば、主役は「化石」ですが、こちらでは
「パレオアート(=古生物美術)」のロマンあふれる世界、想像の旅を楽しむことができます。
「恐竜といえば子どものもの」という先入観を打ち壊す、「大人たちが楽しむ美術空間」を、どうぞお楽しみください。
探究舎では、皆さんの参考となるよう、
- プレスリリースを引用しながらみどころの解説や、
- 会場の様子のご紹介、
- お子さんと行かれるのを迷っている方へのアドバイス
- お子さんと行かれる場合のポイント、おすすめの絵本
- 恐竜図鑑展のクチコミ
を中心に、このイベントをレポートしていきます。
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開催概要
会期 | 2023年5月31日(水)~7月22日(土) |
会場 | 上野の森美術館 (東京都台東区上野公園1-2) |
開館時間 | 会期中無休開館時間10:00 ~ 17:00(土日祝は 9:30 ~ 17:00) ※入場は閉館の 30 分前まで |
公式サイト | 公式HP |
会場へは、スマホとイヤフォンの持参をお忘れなく
会場では、南沙良さんの担当された音声ガイドを無料で利用できます。
スマホで会場のQRコードを読み込むと使用できますので、イヤフォンをお持ちになると、解説を聞きながら絵画を楽しむことができますよ。
上野の森美術館への行き方
JR上野駅公園口からの行き方です。
特別展「恐竜図鑑―失われた世界の想像/創造」のみどころ
2大巨匠が競演「ナイト」と「ブリアン」
パレオアートの2大巨匠である彼らの作品は、日本の図鑑などにも模写され、恐竜イメージの普及に大きな影響を与えました。
「子どもの頃は恐竜が好きだったんだ」
という大人の方は、彼らの絵が掲載された恐竜図鑑を見て育ったはずです。
チャールズ・R・ナイト
は、19世紀末から20世紀前半にかけてアメリカで活躍した人です。
もともと野生動物画家だったナイトは、生物学的知見に基づき、恐竜をいきいきとした姿で描いて現代によみがえらせました。彼の作品は、アメリカ自然史博物館やフィールド博物館で使用された他、映画「ロストワールド」(1925)や、「キング・コング」(1933)にも影響を与えました。
ズデニェク・ブリアン
は、20世紀半ばから後半にかけてチェコで活動した人です。
当時の化石発掘の中心地であったアメリカから遠く離れた東欧圏は、直接化石を研究できる機会が限られていました。その環境にありながら、ヨーロッパ美術のリアリズムの伝統を踏まえた彼の作品は、国際的に高く評価されました。
かつての恐竜少年、少女だった皆さんが夢中で読んだ恐竜図鑑に描かれていた恐竜画のオリジナルが大集結しています!
奇妙な恐竜たちの復元画
本展では、19世紀の「恐竜発見」から間もない時期に描かれた、貴重な作品も出品されています。
ジョンマーティンによる「イグアノドンの国」は、イグアノドンの化石を発掘し、恐竜を発見した男として知られるギデオン・マンテルの依頼によって描かれたものです。
19世紀の復元画は、イグアノドンが四つん這いで鼻の上に角が生えた姿で描かれるなど、現代の我々からすると奇妙にうつりますが、歴史的価値とともに、その奇妙さもまた魅力です。
現代の恐竜画の旗手たちが集結
1960年代から70年代にかけて、恐竜像に「鈍重な生き物」から「活発に動く恒温動物」へと「恐竜ルネッサンス」とも呼ばれる大きな変革がもたらされます。それにともない、恐竜画もさらなる進化をとげ、新たな恐竜のアーティストが次々と登場します。なかでも、現代日本を代表するパレオアーティスト、小田隆の作品は圧巻です。CGを使わず、圧倒的な迫力を生み出す肉筆画は必見です。
子どもの鑑賞で迷ったら「落ち着いて鑑賞できるかどうか」で決めよう。
我が家も迷いました。
「恐竜図鑑展」のポスターを見て、
「面白そう!恐竜が好きなわが子に観せてやりたいな」
とお考えになった親御さん、きっと多くいらっしゃると思います。
また同時に、
「でも美術館って子連れでも大丈夫なのかな…」
と迷っている方もいっらしゃるのでは。
あくまで美術館であるので、当然会場では「静かに鑑賞」が基本です。子連れだからと尻込みをする必要はありませんが、やはりマナーを守ることは大切です。
美術館のマナーを守れれば、お子さんも大歓迎。
特にお子さんに知っておいてほしいのは、
美術館は美術作品が多数ある場所だということ。
館内を走ってしまうと、周りの方への迷惑だけでなく、作品を傷つけたりしてしまう危険があるという事です。
事前にわかる言葉で話して、約束をしておきましょう。
それを約束できて、かつ
- 恐竜についてある程度の興味と知識があって、
- 落ち着いて鑑賞できる年齢のお子さんなら、
とても楽しめる内容の特別展だと思います^^
我が家も、今回は年少娘は留守番で、小1の息子と夫の2人で行ってもらう予定です。
ぜひ、貴重な機会をお子さんとも楽しんでくださいね。
ちょっとした予備知識でワクワク感をーお子さんと楽しむためキーワード
お子さんと行かれる際には、事前に少しだけ準備をしておくと、より楽しめると思います。「お子さんと共有しておきたい」3つのキーワードをご紹介します。
パレオアートってなに?
恐竜展といえば化石の資料が主役で、それを古生物学の見知からどういったものだったのかを検証するような展覧会が、博物館で開催されることが多いですね。
今回は、そういった化石資料などの横に、ちょっと脇役っぽく置かれている『生態復元図』といわれるもの。
それぞれの恐竜や、太古の昔に生きていた爬虫類が「どういう姿をしていたのか」「どんなふうに動いていたのか」想像で補いながら絵にしたものが集められています。
そういったものは、化石の横に複製画などが置かれるものですが、今回はそちらにあえて着目して、これを1つの絵画として捉えた展覧会です。
Eテレ「デイナの恐竜図鑑」に出てきた化石ガール「メアリー・アニング」覚えてる?
少し前までEテレで放映されていた、デイナの恐竜図鑑「第8回 化石ガールズ」で、メアリーアニングの名前を知ったお子さんもいらっしゃるでしょう。このメアリー、今回の恐竜図鑑展にも登場しますよ!
知らない人も大丈夫。
メアリーは1799年イギリスに生まれた女性です。
貧しく、化石を掘り出し、お土産として売る商売をしていましたが、それまで知られていなかった未知の生き物をたくさん見つけて、19世紀の古生物学の発展に非常に大きく寄与した人です。
彼女の功績を称えるために、また、彼女に経済的に見返りが少なかったのを補うために、友人が、
彼女が見つけた生き物を、図鑑のように集めて絵に描き、彼女の功績を知らせました。どんな絵でしょう?ぜひ会場で探してみてくださいね。
\メアリーの事がわかる、おすすめ絵本/
イグアノドンの姿「どこがどう変わっていくか」観察してみよう。
今回の展覧会では、恐竜という存在が人間に知られてから今日にかけて、約200年の間で変わっていった経過を知ることができます。
その時々の生物学的な知識が増えるのに従って、恐竜の姿がどんどんクリアになっていく。「どこがどう変わったか」というところに着目してぜひ観察してください。
各種チケット
料金
一般 | 団体・前売り | |
一般 | 2,300円 | 2,100円 |
大学・専門学校生 | 1,600円 | 1,400円 |
高・中・小学生 | 1,000円 | 800円 |
※団体料金は20名から(会場の当日券窓口のみの販売)
お得な平日限定|ペアチケット
販売価格 | 2枚セット3,800円(一般当日券 4,600円のところ) |
販売期間 | 3月29日(水)10:00~5月30日(火)23:59 |
観覧有効期間 | 全会期中【5月31日(水)~7月22日(土)】の平日のみ使用が可能 |
恐竜図鑑展オリジナルグッズ
おすすめ! 公式図録
本展の図録は表紙の金箔が豪華で美しい一冊です。全出品作品の図版をカラーで掲載されている他、エッセイも多く収録されていて、読み応え抜群です!(¥3,000)
リサとガスパールのコラボグッズ
イグアノドン3兄弟のグッズ
恐竜図鑑展公式グッズ
探究舎に寄せられたクチコミ
探究舎に寄せられたクチコミをご紹介します。
\行かれた方、是非口コミをお寄せください/
SNSのクチコミ
SNSで見かけたクチコミをご紹介します。
恐竜図鑑展、神戸会場で観たんですが、「恐竜」に対する輪郭がはっきりしてくるのが面白かった🦕 pic.twitter.com/ddOSc1C8eS
— はいね🔴🟣アンソロ通販中 (@hyne09) May 26, 2023
恐竜図鑑展行ってきた〜!🦖最高だった!!図録も勿論買ったけど、作品ごとに恐竜名が書かれてなくてそこだけちょっと残念💧キャプションには書いてあったのに〜!グッズも結構買った!🦕✨ https://t.co/o8qgw3t2NT
— みどう (@umidou11) May 14, 2023
恐竜図鑑展でいちばん感興を覚えたのは、時代とともに恐竜の研究が進み、恐竜の描かれ方は大きく変わっていくわけだけど、いつの時代の絵も本当に魅力的で、そこには人々の「恐竜に対する強い関心」が見られたことだった。昔から変わらず、そしてこれからも変わらず、恐竜はロマンなんだなと思った。
— ナナバン (@nummer007) May 14, 2023
5/31開幕「恐竜図鑑ー東京展」のみどころ、グッズ、チケット情報を解説のまとめ
今回、これからご覧になる方の楽しみを奪わないよう、実際の絵画の写真は少なめにしてありますが、会場の絵画はどれも大変美しく、見ごたえがあります。
しかしそれだけでなく、これが描かれたその背景やその時代、また当時それを観た人々の反応を想像したりと、楽しみ方が幾通りもあり。想いを馳せ、じっくりと眺めたい作品ばかりです。
現在上野では、国立科学博物館にて「恐竜博2023」も6月18日まで開催中です。
恐竜の化石標本とパレオアート、両方が上野で見られる大変貴重な機会ですので、ぜひ足をはこんでみてくださいね。